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【2026年最新】釣り漫画おすすめ29選!王道の名作から女子高生のゆるふわ日常・ガチ技術系・グルメまで徹底網羅

釣り漫画おすすめ29選!王道の名作から女子高生のゆるふわ日常・ガチ技術系・グルメまで徹底網羅 少年マンガ
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「釣りの楽しさを漫画で擬似体験したい」「本当に面白い釣り漫画を探しているけれど、作品が多すぎてどれを読めばいいか分からない」と悩んでいませんか?

かつて昭和の時代に一世を風靡した不朽の名作から、近年のアウトドアブームで爆発的な人気を誇る女子高生たちのゆるふわ部活モノ、さらには釣った魚をその場で捌いて食べる極上のキャッチ&イート(グルメ)作品まで、釣り漫画の世界は驚くほど進化を遂げています。

本記事では、釣り歴数十年のアングラー(釣り人)から、これから釣りを始めてみたい未経験の方までが絶対に楽しめる「釣り漫画おすすめ29選」をプロが厳選!

読者の皆さんが「今、最も読みたい気分」に合わせて選べるよう、【王道・名作】【釣り+グルメ】【女子高生・日常】【ガチ技術・戦術】【大人の癒やし】の5つのカテゴリに分けて徹底解説します。

各作品のあらすじや、読めば絶対に釣りに行きたくなる「編集部おすすめポイント」も詳しくご紹介しますので、あなたにぴったりの一冊が必ず見つかります。畳の上から、最高の大自然(フィールド)へ旅立ちましょう!

  1. まずはこれ!全世代が熱狂する「王道・名作」釣り漫画おすすめ10選
    1. ① 釣りキチ三平
    2. ② 釣りバカ日誌
    3. ③ スーパーフィッシング グランダー武蔵
    4. ④ 釣りに行こうよ!
    5. ⑤ Mr.釣りどれん
    6. ⑥ 釣り屋ナガレ
    7. ⑦ 釣れんボーイ
    8. ⑧ ぶっ飛び広海くん
    9. ⑨ サルビアの海
    10. ⑩ てくてくケンミ君
  2. 釣って食べる!最高のキャッチ&イートを描く「釣り+グルメ」漫画4選
    1. ① カワセミさんの釣りごはん
    2. ② 釣りとごはんと、恋は凪
    3. ③ 激ウマ!釣り船御前丸
    4. ④ 釣って食べたいギャル澤さん
  3. 可愛くて癒やされる!JK・女子たちの「ゆるふわ釣り日常」漫画4選
    1. ① 放課後ていぼう日誌
    2. ② スローループ
    3. ③ つれづれダイアリー
    4. ④ 海も川もないので女子高で釣りしてみた
  4. プロも唸るリアルさ!技術・戦術・バトルに浸る「ガチ勢&マニアック」釣り漫画8選
    1. ① おひ釣りさま
    2. ② 釣りチチ・渚
    3. ③ バーサス魚紳さん!
    4. ④ バス・ハンター渡
    5. ⑤ ちょい釣りダンディ
    6. ⑥ つりこまち
    7. ⑦ 俺のスーパートラウトNEXT
    8. ⑧ MISS CAST
  5. 都会の喧騒を忘れる。静かに心に染みる「日常・癒やし」釣り漫画3選
    1. ① 浜咲さんなら引いている
    2. ② 舟に棲む
    3. ③ 釣り人生活
  6. 【早見表】おすすめの釣り漫画29作品を一覧で比較!
  7. まとめ:あなたにぴったりの釣り漫画を読んでフィールドへ飛び出そう!

まずはこれ!全世代が熱狂する「王道・名作」釣り漫画おすすめ10選

① 釣りキチ三平

国内最大級の漫画・電子書籍ストア【コミックシーモア】※商品リンク有り※許可が下りていないメディアでの掲載は厳禁※

【あらすじ】
秋田県の豊かな大自然に囲まれて暮らす少年・三平三平(みひら・さんぺい)は、祖父であり一級の竿師でもある三平一平(いっぺい)の血を色濃く受け継いだ、天才的な釣り少年です。三平は麦わら帽子をトレードマークに、幼馴染のユリっぺや、アメリカ帰りのプロアングラー・鮎川魚紳(あゆかわ・ぎょしん)といった仲間たちと共に、日本全国、さらには世界中の水辺を渡り歩きます。 物語で描かれるのは、単に魚を釣る技術だけではありません。伝説の巨大魚「夜泣谷の怪物」や、幻の怪魚「タキタロウ」といった神秘的な生き物たちとの、命を懸けた知恵比べと力比べです。フナやアユといった身近な川釣りから、ダイナミックな海釣り、さらには当時としては最先端だったルアーフィッシングやフライフィッシングまで、あらゆる釣りのジャンルに三平が果敢に挑戦していく姿が描かれます。

【編集部おすすめポイント】
日本の釣り漫画における不朽の金字塔であり、すべての釣り漫画の原点にして最高峰と言えるのが本作です。作者の矢口高雄氏が描く大自然の情景は、木々の葉の一枚一枚から川のせせらぎ、波しぶきに至るまで圧倒的な緻密さで描かれており、読者を一瞬でフィールドへと誘います。 本作の最大の見どころは、魚が針に掛かってからのダイナミックなファイトシーンです。釣り竿のしなりや糸の張りが躍動感たっぷりに表現され、まるで自分が竿を握っているかのような緊張感を味わえます。さらに、魚の習性や水中の生態系、仕掛けの理論などが非常に科学的かつ丁寧に解説されており、現代のアングラーが読んでも新しい発見があるほど情報の質が高いです。自然への深い畏敬の念と、一匹の命と真摯に向き合う三平の純粋な姿は、世代を超えて読む者の心を揺さぶります。


作者:矢口高雄
出版社:講談社
掲載誌:週刊少年マガジン
レーベル:講談社コミックス
巻数:全65巻


② 釣りバカ日誌

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【あらすじ】
中堅ゼネコン「鈴木建設」に勤めるサラリーマン・浜崎伝助(はまさき・でんすけ)、通称「ハマちゃん」は、上司の佐々木課長に釣りを教わったことをきっかけに、瞬く間に釣りの虜となり、出世や仕事には全く興味のない筋金入りの釣りバカへと変貌を遂げます。 ある日、ハマちゃんは自社の社長・鈴木一之助(すずき・いちのすけ)、通称「スーさん」と偶然出会います。互いの素性を知らないまま意気投合した二人は、ハマちゃんが釣りを教える「師匠」、スーさんが「弟子」という奇妙な関係になります。会社では絶対的な上下関係がありながら、いざ釣り場に立てば立場が逆転するという、ユーモア溢れる二人のドタバタな日常と、深い友情が描かれる国民的ライフワークコミックです。小学館「ビッグコミックオリジナル」にて長期連載された、作・やまさき十三、画・北見けんいちによる人気作です。

【編集部おすすめポイント】
映画化やドラマ化でもお馴染みの本作は、サラリーマンの悲哀と釣りの楽しさを絶妙にブレンドした大人のための名作です。本作が描く釣りは、プレジャーボートや乗合船での海釣りを中心に、渓流のヤマメ釣り、ルアーでのシーバス狙いなど多岐にわたりますが、どれも「仕事の息抜き」としての等身大の楽しさに満ちています。 出世競争から降り、自分の好きなことを全力で楽しむハマちゃんの生き方は、現代の読者にとっても一種の理想郷であり、強い共感を呼び起こします。釣りのシーンでは、仕掛けの工夫やエサの選び方、船頭との駆け引きなどがリアルに描かれる一方で、釣った後の美味しい魚を妻のみち子さんと一緒に囲むアットホームな描写も大きな魅力。読めば「今週末は仕事を忘れて海へ行こう」と思わせてくれる、最高のデトックス漫画です。


原作:やまさき十三
作者:北見けんいち
出版社:小学館
掲載誌:ビッグコミックオリジナル
レーベル:ビッグコミックス


③ スーパーフィッシング グランダー武蔵

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【あらすじ】
都会から大自然豊かな坂上村へと引っ越してきた少年・風間武蔵(かざま・むさし)は、当初は田舎暮らしに退屈していました。しかし、村の川で凄腕のアングラー・ミラクルジムと出会い、ルアーフィッシングの奥深さに魅了されたことで、彼の運命は一変します。武蔵は、伝説の釣り人であった祖父の血を受け継いでおり、並み外れたキャスティングの才能を秘めていました。 世界に散らばる伝説のルアーを巡り、武蔵は世界中の強力なライバルたちと、スーパーフィッシングと呼ばれる壮大な釣りバトルを繰り広げることになります。未知の怪魚や、想像を絶するフィールドを舞台に、武蔵が愛竿を手に限界へ挑む、熱血冒険ストーリーです。

【編集部おすすめポイント】
90年代後半に「月刊コロコロコミック」で連載され(原作・藤本信行、作画・てしろぎたかし)、アニメ化やホビー(ルアー)とのタイアップとともに日本中の子どもたちに空前のバス釣りブームを巻き起こした伝説のホビー漫画です。少年漫画らしいファンタジー要素や架空のルアーが多数登場しますが、その根底にあるルアーフィッシングの基礎理論は、実在のプロアングラー・村田基氏が監修しているため非常に本格的です。 キャスティングのフォームや、ルアーを水中でどう動かすか(アクション)という描写がダイナミックな構図で描かれ、当時の子どもたちがこぞって真似をしました。大物とのバトルの熱さは格闘漫画さながらで、純粋に「カッコいいルアーで魚を釣るスリル」を思い出させてくれる、エネルギーに満ちあふれた名作です。


原作:藤本信行
作者:てしろぎたかし
出版社:小学館
掲載誌:月刊コロコロコミック
レーベル:てんとう虫コミックス
巻数:全10巻


④ 釣りに行こうよ!

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【あらすじ】
ナンパに明け暮れる享楽的な日々を送っていた高校生・立浪飛浪(たつなみ・ひなみ)は、ルアーショップで見かけた美少女・神流に一目惚れしたことをきっかけに、バスフィッシングの世界へのめり込んでいきます。釣りを通じて出会う個性豊かな仲間たちやライバルとの交流の中で、立浪は純粋にルアーフィッシングの楽しさと奥深さを知っていきます。 物語は、身近な池でのブラックバス釣りから始まり、次第にターゲットを広げていきます。魚との知恵比べ、季節や天候によって刻々と変化する水中の状況を読み解く難しさ、そして思い通りのポイントへルアーを届けられた瞬間の快感。立浪が仲間たちと競い合い、時には失敗して悔しい思いをしながらも、釣りを愛する心を持って一歩ずつアングラーとしてステップアップしていく、爽やかな成長の軌跡が描かれます。「週刊少年マガジン」で連載された作品です。

【編集部おすすめポイント】
本作の最大の魅力は、少年漫画としての王道なワクワク感を維持しながらも、釣りの描写が決して誇張されすぎておらず、非常に丁寧で写実的である点です。ルアーの種類(トップウォーター、ミノー、ワームなど)の使い分けや、魚がルアーにアタックしてくる瞬間の水面の変化が美しく表現されており、読んでいるだけでキャスティングをしたくてウズウズしてきます。 また、登場人物たちが皆、本当に楽しそうに釣りをしているため、読後感が非常に爽やかです。釣りの技術的な解説も分かりやすく挟まれており、これからルアーフィッシングに挑戦してみたいと考えているビギナーにとって、最高の入門書となる一冊です。


作者:森一生
出版社:講談社
掲載誌:週刊少年マガジン
レーベル:講談社コミックス
巻数:全3巻


⑤ Mr.釣りどれん

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【あらすじ】
千葉県立あみこ高校に転校してきた主人公・日和湖一(ひわ・こういち)、通称「コーイチ」は、バスケット部に入ろうとしたところを間違えてバス釣りの同好会「バスゲット部(BASSGET CLUB)」に入部してしまいます。以来、コーイチは生粋の釣りバカ・本栖釣太(もとす・ちょうた)、通称「ちょー太」を筆頭とした個性豊かな部員たちと共に、ボケとツッコミ満載のハイテンションな釣りコメディを繰り広げていきます。 彼らは放課後や休日になると、近くの池や湖へ繰り出し、自慢のタックル(道具)を手にバス釣りに挑みます。ライバル部員とのくだらない賭けや、奇想天外なオリジナルルアーの作成、さらには釣り場でのアクシデントなど、毎回予測不能なトラブルが発生。ギャグ満載の賑やかな雰囲気の中で、少年たちの瑞々しい(そして少しズレた)青春が描かれます。

【編集部おすすめポイント】
「月刊少年マガジン」(講談社)で連載された、作者・とだ勝之氏による作品で、90年代のバス釣りブームの空気を最高のユーモアで切り取った名作コメディです。作者のキレのあるギャグとテンポの良い会話劇が最大の特徴で、釣りに詳しくない人でもバラエティ番組を見る感覚で大爆笑しながら読み進めることができます。 しかし、単なるおふざけ漫画ではないのが本作の凄いところ。作中に登場するルアーのチョイスや、バスの居場所を探る「パターン」の組み立て方などは非常にガチであり、作者の深いバス釣り愛が随所に滲み出ています。「釣りはこんなに自由で、こんなに楽しいんだ」という原点を、笑いを通じて教えてくれる稀有な作品であり、当時の雰囲気を知るアングラーにとっては懐かしく、新しい読者にとっては新鮮に映る傑作です。


作者:とだ勝之
出版社:講談社
掲載誌:月刊少年マガジン
レーベル:講談社コミックス
巻数:全17巻


⑥ 釣り屋ナガレ

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【あらすじ】
愛用の自転車(リヤカー付きのママチャリ)に最低限の道具を積み、日本全国の水辺を旅する謎の少年・流氷馬(ながれ・ひょうま)。彼は、行く先々で出会う人々が抱える悩みやトラブルを、自身の卓越した釣りの技術によって解決していく「釣り屋」を生業としています。 ナガレが訪れるフィールドは、荒れ狂う北の海から、険しい山奥の渓流、時には都会の寂れたドブ川まで様々です。そこで彼は、頑固な地元の漁師、釣りに挫折した少年、あるいは心に傷を負った人々と出会います。ナガレは多くを語りませんが、ターゲットとする魚の習性を完璧に見抜き、その土地の自然に合わせた仕掛けを自作して見事な一本を釣り上げることで、人々の閉ざされた心を少しずつ解きほぐしていきます。

【編集部おすすめポイント】
「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載された本作は、作者・竹下けんじろう氏による、釣りをテーマにした一話完結型のヒューマンドラマとして非常に完成度が高い作品です。ナガレは普段は飄々としていながらも、竿を握った瞬間に鋭いプロの目付きに変わるダークヒーロー的な魅力を持っています。 本作の見どころは、海釣りと川釣りの両方を完璧に網羅している点と、そこで披露される「職人技」のような仕掛けの工夫です。現地調達したエサの使い方や、潮の流れを読む観察眼など、サバイバル技術に近いリアリティがあり、大人の知的好奇心を強く刺激します。魚を釣ることで人間のドラマを解決するという構成が非常にドラマチックで、毎話のクライマックスで大物が上がった瞬間のカタルシスと、心温まる結末に胸が熱くなる傑作です。


作者:竹下けんじろう
出版社:秋田書店
掲載誌:週刊少年チャンピオン
レーベル:少年チャンピオン・コミックス
巻数:全11巻


⑦ 釣れんボーイ

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【あらすじ】
釣りに魅せられてしまい、仕事との両立に悩む漫画家・ヒマシロタケシを主人公にした、リアルでユーモラスな川釣りコミックです。「描けない、釣りに行きたい」という葛藤を抱えながら、締め切りをかいくぐって川や渓流へと足を運ぶヒマシロのしがない日常が、作者・いましろたかし氏自身の経験を色濃く反映した独特のタッチで描かれます。 道具はお世辞にも上等とは言えない状況でも、釣りへの執念と野生の勘は本物です。大雨の後の増水した川での危険な大物狙いや、警戒心の強いヤマメを釣るための隠密行動など、水辺の冒険が泥臭くも活き活きとしたタッチで描かれていきます。

【編集部おすすめポイント】
本作は、作者・いましろたかし氏の私小説的・自伝的要素を持った、他の釣り漫画にはない独特の肌触りを持つ川釣り漫画です。大人の釣り好きがリアルに感じる「釣りへの衝動と、やらなければならない日常との戦い」が、笑いとペーソスを交えて描かれており、釣り経験者ほど深く共感できます。 現代のシステマチックな釣りとは真逆にある「原初的な釣りの衝動」が描かれている点も大きな魅力で、川の深みや岩の陰、魚が潜むポイントの描き方が非常に写実的です。読んでいると、釣りの本質的な面白さをリマインドしてくれます。デジタルな日常に疲れた現代人の心に、爽やかな川風を吹き込んでくれるような温かみのある良作です。


作者:いましろたかし
出版社:KADOKAWA
掲載誌:コミックビーム
レーベル:ビームコミックス


⑧ ぶっ飛び広海くん

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【あらすじ】
名前の通り、破天荒でエネルギーの塊のような社会人1年目の青年・広海飛魚(ひろみ・とびお)が、広大な「海」を舞台に大暴れする痛快海釣りアドベンチャー漫画です。ドジでおっちょこちょいながら一生懸命仕事に燃える広海くんの大好きなもの……それは釣り!仕事を覚えては釣りに行き、職場で怒鳴られても釣りに行く。ポケットに竿をしのばせて、魚も仕事も釣り上げようとする姿が痛快です。 彼は堤防からのサビキ釣りや穴釣りといった手軽な釣りから、磯場での命がけの大物投げ釣り、さらには漁船に乗り込んでの本格的な沖釣りまで、海釣りのあらゆるステージに挑戦します。広海はその圧倒的な行動力と、周囲の大人たちを巻き込む不思議な魅力で、海の激しい荒波を乗り越え、驚異的な釣果を叩き出していきます。

【編集部おすすめポイント】
『クッキングパパ』の作者・うえやまとち氏が描く、痛快サラリーマン釣り物語です。とにかくテンポが良く、ページをめくる手が止まらなくなるほどの疾走感とパワーに満ちた作品で、海釣りというスケールが大きく危険も伴うフィールドを、主人公が文字通り「ぶっ飛んだ」発想と根性で攻略していく爽快感がたまりません。 本作の強みは、潮の満ち引きやタナ(魚の泳ぐ層)の合わせ方、風向きの読み方など、海釣りで最も重要とされるリアルな戦略が、広海のダイナミックなアクションの中にしっかりと落とし込まれている点です。大物が掛かった際の大ゴマを使った演出は迫力満点で、海釣りのダイナミズムが120%表現されています。読めばスカッと胸がすくような、王道少年スポーツ漫画の熱さを持った海釣り名作です。


作者:うえやまとち
出版社:講談社
掲載誌:モーニング
レーベル:モーニングKC
巻数:全2巻


⑨ サルビアの海

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【あらすじ】
とある港にある小さな船宿「さるびあ丸」を舞台に、船長の鯛ノ浦ギンコ(たいのうら・ぎんこ)と、仲乗りを務める甥の蓮池鉄兵(はすいけ・てっぺい)が繰り広げる、笑いあり人情ありの船宿ドラマです。元「チーム鬼ヶ島」の頭(ヘッド)という異色の経歴を持つ28歳の女性船長・ギンコは、実は釣りも料理も苦手ですが、一等航海士の免許を持つ敏腕の操船技術で船宿を切り盛りします。 船宿にやってくる様々なお客や港の人々と、ギンコ・鉄兵コンビが織りなす人間模様が描かれる作品で、沖釣り専門誌「つり丸」(マガジン・マガジン)にて連載されました。

【編集部おすすめポイント】
数ある釣り漫画の中でも、一線を画す「文学的な美しさと人情の温かさ」を兼ね備えた隠れた名作です。作者・荻野真氏の卓越した筆致により、刻々と表情を変える海面の描写や、波の音が聞こえてきそうな臨場感が紙面全体に満ちています。本作で描かれる海釣りのシーンは非常に硬派で、自然への油断が即座にボウズ(釣果ゼロ)や事故に繋がるというリアルな緊迫感があります。 それゆえに、狙い澄ました一匹を釣り上げた瞬間のドラマは圧倒的で、鳥肌が立つほどの感動があります。船宿という独特の舞台を通じて、海という巨大な存在に向き合う人間たちの喜怒哀楽を描いており、大人のアングラーにこそ深く刺さる至高の海釣りロマン作品です。


作者:荻野真
出版社:マガジン・マガジン
掲載誌:つり丸
巻数:全2巻


⑩ てくてくケンミ君

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【あらすじ】
奄美を舞台に、釣りへの飽くなき追求心を持った小学生の少年・ケンミ君が主人公。勉強はまるでダメだが、釣りに関しては天才的な才能を持っており、どんな悪条件でも独自のアイデアを駆使して大物を釣り上げていきます。島の釣り人はもちろん、本土から来た腕自慢のアングラーたちも、最初はバカにしていても最後はその腕に舌を巻かされます。 ケンミ君は自分だけが釣れればいいという考え方を持たず、友達や仲間のためにも釣りの知識やテクニックを惜しみなく伝授します。近所のおじさん漁師や、釣りに興味を持つ学校の友達など、水辺に集まる人々との温かい交流が描かれます。作者の山鈴水紀氏自身が徳之島在住で、奄美の人々の生活・習慣・自然に精通しており、描かれる島の風景や人々のリアルさが高い評価を得ています。

【編集部おすすめポイント】
本作は、それまでの「大物を釣る」「ライバルに勝つ」という熱血な釣り漫画の文脈とは異なり、奄美という独特のローカル舞台で、少年の純粋な釣り愛を描いた素晴らしい作品です。主人公のケンミ君が海辺や堤防へ向かう姿が非常に愛らしく、読むだけで日々のストレスが消えていくような不思議な魅力があります。 それでいて、堤防釣りの基礎知識(仕掛けの工夫、エサの使い方、安全への配慮など)が非常に分かりやすく描写されており、未経験者が「これなら自分にもできそう」と思える工夫が随所に凝らされています。「読んでいるだけで心が癒され、まるで子供の頃にタイムスリップしたような爽やかな読後感がある」という読者の声が多く、釣りの原点である「水辺にいるだけで楽しい」というピュアな魅力をすくい上げた良作です。


作者:山鈴水紀
出版社:辰巳出版
掲載誌:月刊つりコミック


釣って食べる!最高のキャッチ&イートを描く「釣り+グルメ」漫画4選

① カワセミさんの釣りごはん

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【あらすじ】
両親の都合で東京から福岡県八女市へ引っ越してきた高校生・白梨翡翠(やまなし・かわせみ)、通称「カワセミ」は、内気な性格が災いして転校後もなかなか友達ができず、孤独な学校生活を送っていました。そんなある日、クラスメイトの魚取魚鷹(いさり・みさご)、通称「ミサゴ」から半ば強引に川釣りへと誘われます。

釣りにはまるで興味のなかったカワセミですが、その場でヤマメを釣り上げ、ミサゴが何も考えずにそのまま焼いて食べようとしているのを見て、元来の料理好きの血が騒ぎだします。その場で丁寧に下処理・調理を施した結果、格段においしくなった料理に感動したミサゴは、「次も絶対一緒に来てくれ」とカワセミを釣りに誘い続けることに。こうして二人は、魚を釣り、その場で調理して食べるという共通の時間を重ねるうちに、かけがえのない親友関係へと発展していきます。

作者・匡乃下キヨマサ氏が暮らす福岡県八女市をそのまま舞台にした作品で、双葉社の「月刊アクション」で2019年より連載、現在は「漫画アクション」に移籍して連載継続中です。

【編集部おすすめポイント】
本作の最大の魅力は、「釣り」と「料理」と「女の子の友情」という三つの要素が、驚くほど自然にひとつの物語として融合している点です。釣りが得意なミサゴと料理が得意なカワセミという、それぞれに突出した個性を持つ二人がタッグを組むことで、「釣る楽しさ」と「食べる幸せ」が一話ごとに鮮やかに完結します。

料理描写の解像度が特に高く、釣りたての魚をフィールドでその場で調理するシーンは、読んでいるだけで香ばしい匂いと旨味が伝わってくるほどの臨場感があります。また、カワセミが料理に没頭すると表情が猟奇的に変貌するという独特のギャグ描写が、作品全体に絶妙なユーモアを加えています。

釣りと料理の両方を丁寧に描きながら、その根底にあるのは「好きなことを共有できる友達と過ごす時間」の豊かさです。釣りグルメ漫画でありながら、読後に残るのは温かな青春の余韻——釣りが好きな人にも料理が好きな人にも、そして友情ものが好きな人にも等しく刺さる傑作です。


作者:匡乃下キヨマサ
出版社:双葉社
掲載誌:月刊アクション/漫画アクション
レーベル:アクションコミックス


② 釣りとごはんと、恋は凪

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【あらすじ】
彼氏とのケンカをきっかけに、ふとしたことからプロ級の釣りの腕を持つ女性アングラー・内海(うちみ)と出会った蒲山ユキ(かばやま・ゆき)。内海の軽やかな釣りのスタイルと、釣り上げた魚をその場でさばいて食べる「釣りごはん」の醍醐味にすっかり魅了されてしまいます。

ユキ自身の釣果はいつもイマイチで、釣れる日もあれば全然釣れない日もあります。それでも旬の魚を自分の手で釣り、さばいて食べれば、その一口で不思議と気持ちがほぐれ、ケンカ中の彼ともなんとなく仲直りできてしまう。そんな「釣りが日常をちょっと豊かにする」という等身大の釣り女子ライフが、全編を通じて温かく描かれます。

各話の間には、おすすめの調理方法を紹介した「カバちゃんCooking」と、釣りのコツを紹介した「お姉さんFishing」というコラムも掲載されており、読みながら実践的な知識も自然に身につきます。「ごはん日和」(2016年8月〜2018年2月)に掲載されたシリーズです。

【編集部おすすめポイント】
本作が他の釣りグルメ漫画と一線を画しているのは、「釣れなくてもいい」という驚くほど肩肘を張らないスタンスにあります。主人公のユキはプロではなく、ビギナーとプロの中間くらいの普通の釣り女子。毎回必ず大物が釣れるわけでもなく、ボウズ(釣果ゼロ)の日だってあります。それでも「海のそばにいるだけで気持ちがいい」「今日釣れた小さなアジを丁寧に食べたら幸せだった」というゆるやかな満足感が、毎話しっかりと描かれています。

また、釣りがいつの間にか「彼氏との関係を見つめ直すきっかけ」になっていくという、恋愛ドラマとしての側面も本作の大きな魅力です。「恋は凪(なぎ)」というタイトルが示すように、穏やかな海面のような心の平静を、釣りとごはんが与えてくれるという構造が全編に通底しています。釣り未経験の女性読者でも「こんな休日の過ごし方、いいかも」と素直に思わせてくれる、入門にして本質をついた癒やし系グルメ漫画の名作です。


作者:小池田マヤ
出版社:ぶんか社
掲載誌:ごはん日和
レーベル:ぶんか社コミックス
巻数:全6巻


③ 激ウマ!釣り船御前丸

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【あらすじ】
釣り船屋「御前屋」の看板娘・御前海奈(ごぜん・かいな)は、おてんばだけど人情に厚い明るい女の子。彼女を男手ひとつで育て上げたのが、コワモテながら船と釣りを誰よりも愛する父・泳造(えいぞう)です。

二人が営む釣り船「御前丸」には、毎回様々な客が乗り込んできます。釣りの腕も人生経験もバラバラなお客たちを乗せ、御前丸は東京湾や近海へと出港します。船上で繰り広げられるのは、釣りのドラマだけではありません。初めて船に乗る親子、亡き妻との思い出を胸に竿を出す老人、ライバル心がむき出しになる常連客——それぞれが抱える人生模様が、釣りという共通の時間の中で少しずつほぐれていきます。そして釣り上げた魚は、海奈たちの手で「激ウマ」な料理へと変身し、その日の釣りを最高の締めくくりとして彩ります。作者は江口賢一氏です。

【編集部おすすめポイント】
「釣って楽しい!食べて美味しい!時々涙もホロリ」——この作品を一言で表すなら、まさにこの言葉に尽きます。釣り船という密閉された空間で、見ず知らずの人間たちが同じ時間を過ごすという設定が、一話完結型の人情ドラマを作るうえで非常に巧みに機能しています。

本作の特筆すべき点は、海奈と泳造という「おてんばな娘」と「コワモテな父」のコンビが生み出す、笑いと温かさのバランスです。泳造は見た目こそ強面ですが、釣りと娘と食べることへの愛情が随所から滲み出ており、そのギャップが読者の心をつかんで離しません。

料理シーンでは、船上や港で釣りたての魚をシンプルかつ贅沢に仕上げる料理が登場し、見ているだけで食欲をかき立てます。海釣り(特に船釣り)の流れや作法も自然に描かれているため、船釣り入門者にとっても非常に参考になります。「釣りとごはん」を軸にしながら、しっかりと人間ドラマとして読める、懐の深い一作です。


作者:江口賢一
出版社:芳文社
掲載誌:週刊漫画TIMES
レーベル:芳文社コミックス


④ 釣って食べたいギャル澤さん

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【あらすじ】
東京の大手印刷会社「HALL PRINTING」に勤める社会人3年目・釣谷一尋(つりたに・かずひろ)は、24歳の静かなコミュ障男子。休日に一人で釣り場へ出かけ、釣った魚を食べることが唯一のささやかな趣味です。

ある日、釣り船で陽キャなギャル・春澤祭(はるさわ・まつり)、通称「ギャル澤さん」に話しかけられます。後日、なんと祭が中途採用で同じ会社に入社し、しかも会社の社長令嬢だと判明。流されるままに釣りと魚料理を教える約束をさせられた一尋は、祭とともに海へ繰り出す釣り&魚料理ライフをスタートさせることになります。

「釣った魚を食べたい!」という純粋な動機で釣りを始めたばかりの初心者・祭と、週1〜隔週ペースで小学4年生から釣りを続けてきた一尋の凸凹コンビが、毎回様々な海釣りに挑戦し、釣り上げた魚を絶品料理に仕上げていく釣りグルメコメディです。集英社「グランドジャンプ」で2024年より連載中。作者はふなつかずき氏です。

【編集部おすすめポイント】
本作の最大の武器は、「ギャル」と「釣り」という一見かけ離れたイメージの組み合わせが生み出す、独特のテンションと笑いにあります。祭は派手なギャルの見た目ながら、大阪の田舎育ちで昆虫に強く、アオイソメなどの虫エサにもまったく怯まないという強みを持っています。一方、一尋はコミュ障ながら釣りと魚料理においては紛れもない達人。この二人の「得意なこと」がかみ合うことで、毎回絶妙なコンビネーションが生まれます。

釣りの描写は、初心者が読んでも無理なく理解できる丁寧さで、船釣りのルールやマナー、魚のさばき方などが一尋の自然な指導を通して描かれています。そのうえで料理シーンの「激ウマ描写」のクオリティが高く、毎話「次の休日に釣りに行きたい、そして美味しい魚を食べたい」という気持ちにさせてくれます。

また、祭が初心者ゆえに素直にわくわくし、釣り上げた一匹一匹に全力で喜ぶ姿が非常に読んでいて気持ちよく、「釣りの楽しさ」の原点を思い出させてくれます。コミュ障の一尋が徐々に祭や周囲に心を開いていく人間ドラマとしての側面も読みどころで、グルメ漫画としてもラブコメとしても楽しめる欲張りな新世代の釣りグルメ漫画です。


作者:ふなつかずき
出版社:集英社
掲載誌:グランドジャンプ
レーベル:ヤングジャンンプ コミックス GJ


可愛くて癒やされる!JK・女子たちの「ゆるふわ釣り日常」漫画4選

① 放課後ていぼう日誌

国内最大級の漫画・電子書籍ストア【コミックシーモア】※商品リンク有り※許可が下りていないメディアでの掲載は厳禁※

【あらすじ】
高校進学に合わせて、都会から父親の故郷である海辺の小さな町・芦方町へ引っ越してきたばかりの鶴木陽渚(つるき・ひな)。手先が器用で、のんびりとした手芸が大好きな彼女は「高校では手芸部に入って穏やかな部活ライフを送ろう」と心に決めていました。

ところが漁港の堤防で偶然出会ったのが、「ていぼう部」部長の黒岩悠希(くろいわ・ゆき)。海野高校の新入生だと知るや否や猛烈な勧誘を始めた悠希の勢いに押しきられ、陽渚はなし崩し的にていぼう部へ入部することになってしまいます。

生き物が苦手で釣りの経験もゼロの陽渚にとって、最初の部活は苦難の連続。しかしていぼう部の「釣ったら食べる」というモットーのもと、個性的な先輩部員たちと堤防でアジを釣り、釣れたての魚をその場で調理して食べる体験を重ねるうちに、少しずつ釣りの楽しさと奥深さを実感するようになっていきます。舞台は熊本県天草地方をモデルにした臨場感ある海辺の町。作者・小坂泰之氏の初連載作で、秋田書店「月刊ヤングチャンピオン烈」にて連載中。2021年11月時点で累計100万部突破、テレビアニメ化もされた人気作です。

【編集部おすすめポイント】
本作の最大の魅力は、「釣りビギナーの目線がそのまま読者の入門書になっている」という構造の巧みさにあります。主人公・陽渚は釣りが全くわからない状態でていぼう部に入るため、先輩部員が陽渚に教えるシーンがそのまま読者への丁寧な解説になります。サビキ釣りの仕掛けの作り方、魚の締め方と持ち帰り方、投げ釣りのコツ——こうした堤防釣りの基礎が、押しつけがましくなく、会話の中にさりげなく盛り込まれています。

そして何より、「釣ったら食べる」というモットーが全話を通じて貫かれており、毎話必ず釣りたての魚をおいしく食べる描写があります。アジのなめろう、キスの天ぷら、スズキの刺身——毎回の「釣りごはん」シーンが、次の話を読むのが楽しみになるルーティンとして機能しています。

「ゆるキャン△」に代表されるアウトドア×女子のゆるふわ日常ジャンルの文脈でも高く評価される本作は、釣りの入門書として読んでも、日常系コメディとして読んでも、グルメ漫画として読んでも満足できる三拍子揃った優れた作品です。


作者:小坂泰之
出版社:秋田書店
掲載誌:月刊ヤングチャンピオン烈
レーベル:ヤングチャンピオン烈コミックス


② スローループ

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【あらすじ】
3年前に癌で亡くした実の父から教わったフライフィッシング。それが少女・海凪ひより(みなぎ・ひより)の唯一の宝物であり、父との繋がりを感じられる大切な時間でした。今日もひとり海辺でフライを振っていたひよりは、見慣れない海を眺めて興奮し、今にも飛び込もうとしている少女に出会います。慌てて止めると、少女は小春(こはる)といい、ひよりのフライフィッシングに強い興味を持ち、別れ際に再会を約束します。

その約束が叶うのは、思いがけず早いタイミングでした。なんと小春は、ひよりの母の再婚相手の娘——つまり義妹になる少女だったのです。ひよりの苗字は山川から海凪へと変わり、突然姉妹になった二人の共同生活が始まります。

戸惑いながらも、フライフィッシングという共通の時間が二人の距離を縮めていきます。ひよりの幼馴染・恋(れん)も加わり、釣りを中心に広がっていく新しい家族と仲間たちの日常が、穏やかに温かく描かれていきます。芳文社「まんがタイムきららフォワード」にて2018年より連載。アニメ化もされた人気作で、作者はうちのまいこ氏。

【編集部おすすめポイント】
フライフィッシングを題材にした漫画は、釣り漫画の中でも非常に珍しい存在です。ルアーフィッシングやエサ釣りがメジャーな中、毛鉤(フライ)を手作りして渓流や海で魚を騙す「フライフィッシング」の世界は、独特の詩情と職人的な奥深さを持っています。本作はその魅力を、難しい解説に頼らず、ひよりとこはるの交流を通じて自然と読者に伝えてくれます。

タイトル「スローループ」は、フライを遠くに飛ばす「タイトループ」の対義語にあたる釣り用語。「うまくなくてもいい、ゆっくりでいい」という作品のトーンそのものを表したタイトルです。

本作の核心にあるのは、釣りを通じた「家族になること」のドラマです。突然義姉妹になったひよりと小春が、フライフィッシングという時間を共有することで少しずつ心を開いていく過程が、丁寧かつ繊細に描かれています。また、ひよりにとってフライフィッシングは亡き父との記憶と直結しており、「釣りをする」という行為そのものが感情的な深みを帯びています。まんがタイムきらら系らしい温かみと、一歩踏み込んだ家族ドラマが同居した、ジャンルの中でも一線を画す傑作です。


作者:うちのまいこ
出版社:芳文社
掲載誌:まんがタイムきららフォワード/COMIC FUZ
レーベル:まんがタイムKRコミックス/フォワードシリーズ


③ つれづれダイアリー

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【あらすじ】
おしゃれが好きな今どきの女子高生・森野アリス(もりの・ありす)は、高校入学後に親友もでき何不自由ない生活を送っていましたが、クラスの誰ともつるもうとしない謎の同級生・橘音々子(たちばな・ねねこ)のことがなんとなく気になっていました。

ある放課後、橘さんの後ろ姿をなんとなく追ってアリスが迷い込んだのは——女子高生感が皆無の、中年男性ばかりの釣り場でした。そこで橘さんは、場の雰囲気に全く動じることなく、慣れた手つきで竿を出しているのです。「この子、すごい……」という驚きがそのままきっかけとなり、アリスは橘さんに近づくために釣りを始めることになります。

舞台は静岡県浜松市・浜名湖周辺。実在の釣りスポットが多数登場し、サビキ釣り・サーフのルアー釣り・カワハギ釣り・管理釣り場でのニジマス釣り・カレイ釣りなど、多彩な釣りジャンルが体験記のように描かれていきます。作者・草野ほうき氏によるKADOKAWA「月刊コミックアライブ」掲載作で、全3巻完結。魚料理のレシピも収録されています。

【編集部おすすめポイント】
本作の個性は「釣り上級者×完全初心者のJKコンビ」と「浜松市・浜名湖という具体的な実在舞台」の組み合わせにあります。橘さんは無口でマイペースながら釣りに関しては圧倒的な実力者で、アリスとの凸凹コンビが生み出すゆるやかな笑いが全編を通じて心地よく続きます。

釣りの描写は実際の浜名湖周辺のスポットをベースにしており、読んでいると「浜松に行って同じ場所で釣りをしてみたい」という気持ちになります。サビキ・サーフ・ウェーダーを使った立ち込み・管理釣り場など、一つの作品の中でこれほど多彩な海釣り・川釣りのスタイルが自然に描かれる作品は珍しく、釣りの「幅広さ」を知りたいビギナーにとっても良いガイドになります。

また本作には、ほのかな「百合」の読み味があります。釣りを通じて距離を縮めていくアリスと橘さんの関係は、あくまで友情の範囲内でありながら、読者によっては別の何かとして受け取ることもできる絶妙な間合いで描かれています。その曖昧で温かい関係性が、本作の独特の雰囲気を生み出しています。全3巻という読みやすいボリュームも魅力で、釣りをこれから始めたい人の入門書としても、ほのぼの日常漫画として読んでも満足できる良作です。


作者:草野ほうき
出版社:KADOKAWA
掲載誌:月刊コミックアライブ
レーベル:MFコミックス アライブシリーズ
巻数:全3巻


④ 海も川もないので女子高で釣りしてみた

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【あらすじ】
「釣りがしたい、釣りがしたい、どうしても釣りがしたい!」——近くに海も川もない場所に住む釣り部部員・ちまと、釣り部顧問の安倉先生は、深刻な問題を抱えていました。釣りをしたくても、フィールドがない。

そこで安倉先生にひらめいたのが、前代未聞の天才的アイデア。「そうだ、女子高で釣りをしよう!」——ターゲットが飛びつきそうなアイテムをルアーに見立て、校内で女子高生を「釣る」フィッシングイベントを開催することに。竿とルアーを片手に女子高の校内を歩き回り、女子高生たちの反応に一喜一憂しながら、ちまと安倉先生の奇想天外な「女子高フィッシング」ライフが幕を開けます。

作者は下神木るこ氏。スクウェア・エニックスのウェブコミック配信サイト「ガンガンONLINE」にて連載(現在休載中)。単行本第1巻発売中。

【編集部おすすめポイント】
「海も川もない」という釣り漫画としては致命的な状況設定を逆手に取り、「女子高で女子高生をルアーで釣る」という完全にメタなコンセプトに昇華した、唯一無二の発想の漫画です。釣りの技術的なリアリティを追求する作品ではなく、釣りのノリや用語、アングラーの心理をそのままコメディに転用した「釣りのパロディ」として非常にユニークな立ち位置にあります。

本物のルアーフィッシングで行われる「魚が食いつきそうなカラーや形を考える」「ポイントを見極める」「アタックの瞬間に合わせを入れる」といった要素が、女子高生を相手にしたシュールなシチュエーションに置き換えられており、釣りを知っている人ほど笑えるメタギャグが随所に仕込まれています。

一方で、「どうしても釣りがしたい」という主人公たちの純粋な釣り愛は本物であり、疑似フィッシングを楽しむ中でルアーフィッシングの基礎知識も自然と盛り込まれています。「真面目に不真面目なことをする」という作品全体のトーンが一貫しており、釣り好きはもちろん、釣りを知らない読者でも「なんだこれ」と笑いながら一気読みできる、新感覚の釣りコメディです。


作者:下神木るこ
出版社:スクウェア・エニックス
掲載誌:ヤングガンガン
レーベル:ヤングガンガンコミックス


プロも唸るリアルさ!技術・戦術・バトルに浸る「ガチ勢&マニアック」釣り漫画8選

① おひ釣りさま

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【あらすじ】
上条星羅(かみじょう・せいら)、24歳、会社員。OLとして毎日働く彼女の唯一の趣味は、仕事が終わった後や休日に、たったひとりで釣りへ出かけることです。川釣りも海釣りも、ルアーもエサ釣りも、なんでもこなす彼女はいつも完全に「おひとりさま」。

誰かと一緒に行くわけでも、SNSで映えを狙うわけでも、釣りをダシに出会いを求めるわけでもなく、ただ純粋に釣りが好きだからひとりで行く。釣り場でも、渓流でも、海の堤防でも、星羅はマイペースに竿を出し、その日の釣りを全力で楽しみます。

秋田書店のウェブ漫画サービス「チャンピオンクロス」にて連載中。作者はとうじたつや氏。ルアーフィッシングから餌釣りまで、川・海問わず幅広いフィールドが登場します。

【編集部おすすめポイント】
本作の最大の魅力は、「ソロ釣り女子の解像度の高さ」です。釣りに誘ってくれる仲間もいなければ、釣果をアピールする相手もいない。それでも毎週末ひとりでフィールドへ向かう星羅の姿には、釣り好きなら誰でも共感できる「釣りそのものへの純粋な愛」が詰まっています。

「おひとりさまの釣り」という切り口は釣り漫画の中でも珍しく、孤独を楽しむアングラーのリアルな心理——下見の楽しさ、タックルセッティングの試行錯誤、誰にも邪魔されずに集中できる釣り時間の贅沢さ——が丁寧に描かれています。ルアーからエサ釣りまで守備範囲が広く、「次は何を狙おうか」という釣り人特有のワクワク感が全編を通じて溢れています。大人の釣り好き女性の日常を描いた、新世代の釣り日常系漫画です。


作者:とうじたつや
出版社:秋田書店
掲載誌:チャンピオンクロス
レーベル:少年チャンピオンコミックス・タップ!


② 釣りチチ・渚

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【あらすじ】
神奈川県・江の島高等学校に在籍する3年生・深海渚(しんかい・なぎさ)は、短学ラン・麦わら帽子・釣り竿をトレードマークにした不良少女にして天才釣り師。その迫力と釣りの腕前から、学内では「釣りチチ・渚」の名で恐れられています。

渚が率いる弱小サークル「釣り部」に、転校生でムッツリスケベな2年生・魚芽芯太(うおのめ・しんた)が入部。渚の妹で策士な後輩・深海しらす、不登校から立ち直った夕凪小波(ゆうなぎ・こなみ)、そして校長が顧問として揃った個性的な面々と共に、チームは全国の高校生釣り大会「釣り甲子園」への挑戦を決意します。

王仁高校、筑波工学高校、米軍所属インターナショナルスクール、関西西高校、明鏡館高校などの強豪ライバル校との頂上決戦を制し、優勝を目指す熱血釣り甲子園ストーリーです。小学館「月刊サンデーGX」にて2009年〜2012年連載、全5巻完結。作者は佐藤まさき氏。

【編集部おすすめポイント】
「釣り甲子園」という設定が本作最大の武器です。釣りをスポーツ競技として描いた作品は珍しく、対戦相手校ごとに異なる釣りのスタイル・得意魚種・戦略があり、格闘漫画のようなライバルとのバトル感が釣り漫画に持ち込まれています。

主人公・渚のキャラクターも強烈です。不良少女のルックスと言動でありながら、竿を持てば誰もが認める天才釣り師という矛盾した魅力が、作品全体のエネルギーになっています。釣り部のメンバー全員が「釣りを通じて成長する」という王道青春の構造も読みごたえがあります。作中には釣り部ルーキー向けの知識コーナー「釣り部へようこそ!」も設けられており、海釣りの基礎も自然に学べる構成です。


作者:佐藤まさき
出版社:小学館
掲載誌:月刊サンデーGX
レーベル:サンデーGXコミックス
巻数:全5巻


③ バーサス魚紳さん!

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【あらすじ】
矢口高雄の名作『釣りキチ三平』に登場した伝説のプロアングラー・鮎川魚紳(あゆかわ・ぎょしん)。かつては三平と共に世界中の水辺を釣り歩いた彼は、今や第一線を退き、大企業の顧問弁護士として多忙な日常を送っていました。

しかしある日、再び釣りのフィールドへと舞い戻った魚紳は、往年の腕前がまったく衰えていないことを自ら証明していきます。現役プロアングラーたちと対等に、時には上回る技術で渡り合いながら、「本物の釣り師」としての貫禄を見せつけるシリーズが展開されます。

講談社「イブニング」2018年10号より連載のスピンオフ作品です。

【編集部おすすめポイント】
本作は『釣りキチ三平』を知っている読者にはたまらない、公式スピンオフです。少年だった三平の隣でいつも大人の余裕を見せていた魚紳が、今度は主役として釣りの腕前を存分に発揮する——この設定だけで釣り漫画ファンの心をつかむ力があります。

「往年の名キャラクターが現代のフィールドで戦う」という構図は、単なるノスタルジーにとどまらず、現代の釣り技術・ルアー・タックルと魚紳の経験・眼力が対峙するという新鮮なドラマを生み出しています。三平を知らない読者でも、「寡黙なベテランアングラーが格の違いを見せる」というハードボイルドな釣りバトルとして十分に楽しめます。釣りキチ三平ファンにとっては必読の一作です。


原作:矢口高雄
作者:立沢克美
出版社:講談社
掲載誌:イブニング
レーベル:イブニングKC
巻数:全7巻


④ バス・ハンター渡

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【あらすじ】
バス釣りにどっぷりハマっている小学5年生・米国渡(よなくに・わたる)は、ある日友達とフナ釣りを楽しんでいたところ、釣ったフナを丸呑みにし、さらには渡自身を驚異的な力で池へと引っ張り込もうとした巨大な魚の存在に衝撃を受けます。

その後、会社を辞めてまでバスフィッシングの専門家になった叔父・米国広(よなくに・ひろし)から、その正体がブラックバスであることを教えられた渡。叔父・広に連れられ初めてのバス釣りを経験し、あの巨大バスとの再会を果たしますが——。

バス釣りの魅力に取り憑かれた渡が、次々と現れるライバルたちとの釣り勝負を通じて日々成長していく、本格フィッシングストーリーです。作者は原作・金井たつお氏、作画・吉田幸二氏によるコンビ作品です。

【編集部おすすめポイント】
バス釣りの入門漫画として、現在でも高く評価されている本格作品です。主人公・渡が叔父の広から基礎を学び、ライバルとの勝負を通じて腕を磨いていく過程が、バス釣りの技術解説として非常に丁寧かつ体系的に描かれています。

キャスティングの基本、ルアーの選び方と使い分け、バスが潜むポイントの読み方、季節ごとのアプローチの変化——こうした実践的な知識が、少年マンガとしての熱さの中に自然に組み込まれており、「これからバス釣りを始めたい」という人への最高の入門書としても機能します。子ども向けながら釣りの本質的な面白さをしっかりと伝えており、大人のバスアングラーが読み返しても新たな発見があるほどの情報密度を持つ名作です。


原作:吉田幸二
作者:金井たつお
出版社:秋田書店
掲載誌:週刊少年チャンピオン
レーベル:少年チャンピオン・コミックス
巻数:全10巻


⑤ ちょい釣りダンディ

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【あらすじ】
天王寺建設設計事務所の課長を務める中年紳士・壇鉄馬(だん・てつま)、通称「ダンディ」。髪をソフトバックに整え、口ひげ・あごひげをきっちり整えた誠実なジェントルマンである彼には、周囲も呆れるほどの釣り好きという一面があります。

外回りや出張仕事の際には必ず釣り具一式を携え、仕事の合間や帰り道に運河・海岸・川岸など釣れそうな場所を見つければ即座に竿を出す「ちょい釣り」スタイルを貫いています。海釣りでクロダイやメバルを狙い、川でテナガエビを釣り、コイをパンで釣るパンプカ釣りまで、どんなフィールドでも対応できる引き出しの多さが持ち味です。釣った魚はその日のうちに行きつけの小料理屋「夕まづめ」の女将に持ち込み、絶品料理として楽しむのが最高のルーティン。秋田書店「ヤングチャンピオン」ほかでシリーズ連載中の阿鬼乱太氏による作品で、2022年にはBSテレ東でドラマ化(主演:臼田あさ美)もされています。

【編集部おすすめポイント】
本作のコンセプトは「世界初のちょい釣りコミック」——大げさな設定も特別な道具も不要で、仕事の合間にさらりと竿を出してさらりと釣ってしまうダンディのスタイルが、忙しい大人の読者の心を鷲掴みにします。「こんな社会人の余暇の使い方、憧れる」と感じさせる大人の格好よさが全編に漂っています。

海釣り・川釣り・コイ釣りとフィールドの幅が広く、毎話異なる魚種・釣り場・仕掛けが登場するため、釣りの「引き出し」の多さを楽しむ作品としても秀逸です。さらに釣った魚を小料理屋でその日のうちに食べるというグルメ要素が組み合わさっており、「釣り→食べる」の一連の流れが毎話気持ちよく完結します。ドラマ化もされた話題作で、仕事に疲れたすべての大人のアングラーに捧ぐ、粋な一作です。


作者:阿鬼乱太
出版社:秋田書店
掲載誌:ヤングチャンピオン/別冊ヤングチャンピオン/ヤングチャンピオン烈
レーベル:ヤングチャンピオン・コミックス


⑥ つりこまち

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【あらすじ】
わずか9歳で歴史ある釣り大会のチャンピオンとなり、「オリンピックで釣りの金メダルを取りたい」と壇上で高らかに宣言した一人の少女。その姿は、観客席にいた「もう一人の少女」の心に火をつけました。

それから6年後——高校生になった館山真理萌(たてやま・まりも)は、かつての「夢」を捨てていました。しかしある日、彼女の前にかつてと同じ輝きを持つ少女が現れます。二つの才能が出会い、「釣りの世界一」という大きな夢に向かって走り出す、青春ガールズフィッシングストーリーが始まります。作者は山崎夏軌氏。

【編集部おすすめポイント】
「釣りで金メダルを目指す」という設定が本作の最大のインパクトです。スポーツとしての釣り競技(フィッシングトーナメント)を正面から描いた作品として、釣り漫画の中でも異色の熱量を持っています。「夢を持ち、挫折し、もう一度立ち上がる」という王道スポーツ漫画の構造が、釣りという競技と組み合わさることで新鮮な読みごたえを生み出しています。

ガールミーツガールの関係性ドラマとしても読み応えがあり、二人の少女が互いに刺激し合いながら成長する過程は、釣りの技術的な面白さとともに、青春漫画としての感動も提供してくれます。釣りを本気のスポーツとして描いた作品を求めているガチ勢の読者に、特に強くおすすめできる意欲作です。


作者:山崎夏軌
出版社:スクウェア・エニックス
掲載誌:ヤングガンガン
レーベル:ヤングガンガンコミックス
巻数:全7巻


⑦ 俺のスーパートラウトNEXT

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【あらすじ】
フライフィッシングが死ぬほど好きな会社員・梶俊彦(かじ・としひこ)。しかし会社では、上司である神尾千恵(かみお・ちえ)との間で「会社でフライの話は禁止」という暗黙のルールがあります。なぜなら神尾はそのフライフィッシングの師匠であり、二人がフライに夢中だということを他の社員は誰も知らない——「二人だけの秘密」だからです。

週末になると、俊彦と千恵は釣り場で顔を合わせ、渓流を中心にフライフィッシングに没頭します。難しいフライのキャスティング、毛鉤(フライ)の巻き方、渓流魚の習性の読み方——互いに好意を持ちながらも、俊彦がフライに夢中すぎてなかなか恋が進展しないというラブコメ要素も絶妙に盛り込まれています。釣り専門漫画誌「つりコミック」連載の作者・酒川郁子氏による作品です。

【編集部おすすめポイント】
フライフィッシングに特化した漫画は非常に希少であり、その中でも本作は「フライフィッシングのガチな技術描写」と「職場ラブコメ」を両立させた、唯一無二の存在です。

毛鉤の巻き方(タイイング)、キャスティングのフォームと技術、渓流のどの流れにフライを流すかというドリフトの読み方——こうしたフライフィッシング特有の深い技術が、俊彦と千恵のやり取りを通じて非常にわかりやすく描かれています。エサ釣りやルアーとは一線を画す「フライという釣りの哲学」に触れられる作品として、フライアングラーには必読の一冊です。また「会社では釣り話禁止」というコミカルな設定が生む笑いが、ガチな釣り描写の緊張をほどよく和らげており、釣り未経験者にも読みやすい作品に仕上がっています。


作者:酒川郁子
出版社:辰巳出版
掲載誌:月刊つりコミック


⑧ MISS CAST

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【あらすじ】
かつては人気を誇ったグラビアタレント・水川真琴(みずかわ・まこと)は、全盛期をとっくに過ぎ、今や落ち目の「元」アイドルとして解雇寸前の日々を送っていました。そんな彼女のもとに、起死回生のレギュラー番組の仕事がついに舞い込んできます。

しかし内容を聞いて真琴は愕然。それはCS放送の「釣り」番組でした。魚に触れることすら嫌がる真琴は「釣りタレントにはなりたくない」と気乗りしないまま仕事を受けますが、結果が出なければ今度こそ本当に解雇。背水の陣で挑んだ釣りロケで、持ち前の負けん気と、タレントとして培った「映え」の感覚と強運が釣りに化学反応を起こしていきます。次第に釣りの魅力にどっぷりと魅了されていく真琴が、再びゴールデン返り咲きを目指す爽快ルアーフィッシングストーリーです。作者は飯山カズオ氏。

【編集部おすすめポイント】
「魚に触るのも嫌なタレントが釣りにハマっていく」という設定が、ルアーフィッシングの入門ストーリーとして抜群に機能しています。真琴が初めてルアーを投げ、初めて魚を釣り上げる体験は読者の初体験感と完全に重なり、「釣りってこんなに面白いのか」という発見が自然に伝わります。

また、タレントとしての「見られ方」への意識と、釣りの技術的な上達が並行して描かれる点も本作ならではの面白さです。見た目にこだわるタレントとしての矜持がルアーの動かし方や釣りスタイルにどう影響するかという視点は、他の釣り漫画にはない独自の切り口です。負けん気の強さとコミカルな失敗描写のバランスが絶妙で、女性読者はもちろん、釣り好きの男性読者にも爽快感を与えてくれる一作です。


作者:飯山カズオ
出版社:ビーグリー
レーベル:まんがフリーク
巻数:全6巻


都会の喧騒を忘れる。静かに心に染みる「日常・癒やし」釣り漫画3選

① 浜咲さんなら引いている

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【あらすじ】
都心にある女子高に通う浜咲さんは、毎日大きな剣道用具を担いで登校する女子高生です。放課後、剣道部の道場へと向かうと思いきや——彼女が足を向けるのは、東京の真ん中を流れる神田川です。

剣道用具ケースの中に竿とクーラーボックスをしのばせた浜咲さんは、喧噪の東京で、誰も気づかないような都会の川辺に竿を出します。ターゲットは、ウナギ、スズキ、ハゼ、クロダイ——東京の都市河川にひっそりと棲む、江戸前の魚たち。釣れたら必ずその場で食べる。それが浜咲さんのスタイルです。

原作・瀬戸内ワタリ氏、作画・水谷ふみ氏による作品で、小学館「ビッグコミックスペリオール」に掲載された全1巻完結の短編連作です。

【編集部おすすめポイント】
本作の最大の独自性は、舞台が「東京の都市河川」という点にあります。神田川といえば、コンクリートで固められた護岸を持つ都会の川というイメージが強く、釣り漫画の舞台としてはまず選ばれないフィールドです。ところが実際の神田川には、スズキやクロダイ、ウナギといった立派な食べられる魚が潜んでいます。本作はその「都市の川にも魚がいる」というリアルな発見を、浜咲さんのキャラクターと共に軽やかに描いています。

「剣道用具に竿を隠して登校する」という設定の可笑しさと愛らしさも本作の大きな魅力です。浜咲さんのキャラクター自体は謎めいていてどこかミステリアスですが、魚を釣って食べるときの表情には嘘のない幸福感があり、読者はそのギャップに自然と引き込まれていきます。全1巻という短さながら、「東京でも釣りができる」「都市河川の釣りも面白い」という視点を広げてくれる、隠れた名作です。


原作:瀬戸内ワタリ
作者:水谷ふみ
出版社:小学館
掲載誌:ビッグコミックスペリオール
レーベル:ビッグコミックス
巻数:全1巻


② 舟に棲む

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【あらすじ】
「川にはいつも懐かしい風が吹いてる——」

小説家を名乗りながらも、舞い込む仕事はエッセイや釣りに関する文章ばかり。妻と営むジーパン屋の収入で家族4人なんとか食べていける。息子も店を任せられるようになり、特にやることもなくなった主人公・津田は、日がな一日、利根川のほとりでヘラブナ釣りをして過ごしています。

そんなある日、津田はひょんなことから川漁師が使っていた中古の川船を8万円で購入します。自分で屋根をつけ、寝泊まりができるように改造した津田は、自宅から川に通いながら「舟に棲む」日々を始めます。

食べるものにも困っていた戦後の時代を生き抜いてきた津田は、今の平穏な生活がどこか物足りない。「なんだかオレはどこかへ忘れ物をしてきたような気がしてならないのさ」——そんな感慨を抱えながら、川辺に集まる奇妙で穏やかな人々と交流していく主人公の日常を描いた連作コミックです。作者はつげ忠男氏。

【編集部おすすめポイント】
本作は「釣り漫画」というより、釣りを縦軸に据えた「川辺の人生哲学漫画」と呼ぶほうが近い作品です。つげ忠男氏ならではの乾いた筆致と、川の空気を感じさせる静謐なコマが、読む者の心を不思議な落ち着きへと誘います。

ヘラブナ釣りは、すべての釣りの中でも特に「待つ釣り」の代表格です。じっと浮きを見つめながら、川面に映る光や流れる雲を眺め、ただ時間が過ぎていく——そういう「何もしない豊かさ」が、本作の全編を流れるトーンと完全に一致しています。派手なアクションも大物のファイトも出てきません。それでいて読み終えたあと、不思議と心が満たされる感覚があります。

高度経済成長期以後の「豊かになったけれど、何かを失った」という日本人の感覚と、川という普遍的な自然の前に立つ人間の小ささが静かに交差する作品です。人生の後半を生きる大人のアングラーに、特に深く刺さる一冊です。


作者:つげ忠男
出版社:ワイズ出版
掲載誌:COMIC釣りつり
巻数:全4巻


③ 釣り人生活

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【あらすじ】
人気グルメ漫画『江戸前の旬』の週刊連載で毎日多忙な日々を送る漫画家・さとう輝先生は、休息日のほぼすべてを「釣り」に充てている、筋金入りの釣り師でした。

本作は、そのさとう輝先生本人が主人公の私漫画(エッセイ漫画)です。週刊連載の締め切りをなんとかこなし、束の間の休日が訪れると、さとう先生は真っ先に釣りへと出発します。釣り場は主に東京近郊の海。アジ、サバ、シロギス、タコ、タチウオ——その日に釣れたものを、鮮度が落ちる前においしく調理して食べる「キャッチ&イート」スタイルが一貫しています。

毎日忙しい漫画家がどれだけ釣りに情熱を注いでいるか、どんな仕掛けと工夫で釣り上げるか、そして釣った魚を家でどう料理して食べるか——三度の飯より釣りが好きなさとう先生の、笑いあり感動あり食欲ありの「一生懸命な釣り人生活」が描かれています。さとう輝氏著。

【編集部おすすめポイント】
本作最大の魅力は「本物のプロ漫画家が釣りに本気すぎる」というリアリティです。フィクションではなく、実際に毎週締め切りを抱えながら釣りに通い続けるさとう先生の姿には、釣り好きなら誰もが共感できる「仕事があっても釣りに行きたい衝動」が詰まっています。「忙しいのになぜ…」という周囲の呆れと、本人のまったく悪びれない様子のギャップが笑いを生んでいます。

また、さとう先生は『江戸前の旬』という江戸前寿司を題材にした本格グルメ漫画の作者だけあって、釣った魚の調理と食べ方の描写が本格的かつ具体的です。シロギスの天ぷら、アジの刺身、タコの踊り食い——釣りたての魚をどう捌き、どう調理すれば最高においしいか、という知識が惜しみなく盛り込まれており、グルメ漫画としても十分に楽しめます。「週末に釣りに行って、釣れた魚を家でおいしく食べる」という、多くの釣り好きの理想の休日ライフがそのまま漫画になった、等身大の癒やし作品です。


作者:さとう輝
出版社:日本文芸社
掲載誌:ゴラクエッグ
巻数:全2巻


【早見表】おすすめの釣り漫画29作品を一覧で比較!

29作品の作者・出版社・掲載誌・レーベル・巻数を一覧で確認できます。

#タイトルカテゴリ釣りジャンル原作作者出版社掲載誌レーベル巻数状態
1釣りキチ三平王道・名作海釣り・川釣り
ルアー・フライ
矢口高雄講談社週刊少年マガジン講談社コミックス全65巻完結
2釣りバカ日誌王道・名作海釣り・川釣り・ルアーやまさき十三北見けんいち小学館ビッグコミックオリジナルビッグコミックス既刊134巻連載中
3スーパーフィッシング
グランダー武蔵
王道・名作ルアー(バス釣り)藤本信行てしろぎたかし小学館月刊コロコロコミックてんとう虫コミックス全10巻完結
4釣りに行こうよ!王道・名作ルアー(バス釣り)森一生講談社週刊少年マガジン講談社コミックス全3巻完結
5Mr.釣りどれん王道・名作ルアー(バス釣り)とだ勝之講談社月刊少年マガジン講談社コミックス全17巻完結
6釣り屋ナガレ王道・名作海釣り・川釣り竹下けんじろう秋田書店週刊少年チャンピオン少年チャンピオン・コミックス全11巻完結
7釣れんボーイ王道・名作川釣りいましろたかしKADOKAWAコミックビームビームコミックス既刊4巻連載中
8ぶっ飛び広海くん王道・名作海釣りうえやまとち講談社モーニングモーニングKC全2巻完結
9サルビアの海王道・名作海釣り荻野真マガジン・マガジンつり丸全2巻完結
10てくてくケンミ君王道・名作(入門)海釣り山鈴水紀辰巳出版月刊つりコミック既刊5巻連載中
11カワセミさんの釣りごはんグルメ海釣り・川釣り匡乃下キヨマサ双葉社月刊アクション/
漫画アクション
アクションコミックス既刊13巻連載中
12釣りとごはんと、恋は凪グルメ海釣り小池田マヤぶんか社ごはん日和ぶんか社コミックス全6巻完結
13激ウマ!釣り船御前丸グルメ海釣り(船釣り)江口賢一芳文社週刊漫画TIMES芳文社コミックス既刊8巻連載中
14釣って食べたいギャル澤さんグルメ海釣りふなつかずき集英社グランドジャンプヤングジャンプコミックスGJ既刊5巻連載中
15放課後ていぼう日誌ゆるふわ釣り日常海釣り(堤防)小坂泰之秋田書店月刊ヤングチャンピオン烈ヤングチャンピオン烈コミックス既刊15巻連載中
16スローループゆるふわ釣り日常フライフィッシングうちのまいこ芳文社まんがタイムきららフォワード/
COMIC FUZ
まんがタイムKRコミックス
フォワードシリーズ
既刊10巻連載中
17つれづれダイアリーゆるふわ釣り日常海釣り・川釣り草野ほうきKADOKAWA月刊コミックアライブMFコミックス アライブシリーズ全3巻完結
18海も川もないので
女子高で釣りしてみた
ゆるふわ釣り日常ルアー(メタ設定)下神木るこスクウェア・エニックスヤングガンガンヤングガンガンコミックス既刊1巻休載中
19おひ釣りさまガチ勢&マニアック海釣り・川釣り・ルアーとうじたつや秋田書店チャンピオンクロス少年チャンピオンコミックス・タップ!既刊15巻連載中
20釣りチチ・渚ガチ勢&マニアック海釣り佐藤まさき小学館月刊サンデーGXサンデーGXコミックス全5巻完結
21バーサス魚紳さん!ガチ勢&マニアック海釣り・ルアー矢口高雄立沢克美講談社イブニングイブニングKC全7巻完結
22バス・ハンター渡ガチ勢&マニアックルアー(バス釣り)吉田幸二金井たつお秋田書店週刊少年チャンピオン少年チャンピオン・コミックス全10巻完結
23ちょい釣りダンディガチ勢&マニアック海釣り・川釣り・ルアー阿鬼乱太秋田書店ヤングチャンピオン/
別冊ヤングチャンピオン/
ヤングチャンピオン烈
ヤングチャンピオン・コミックス既刊4巻連載中
24つりこまちガチ勢&マニアックルアー山崎夏軌スクウェア・エニックスヤングガンガンヤングガンガンコミックス全7巻完結
25俺のスーパートラウトNEXTガチ勢&マニアックフライフィッシング酒川郁子辰巳出版月刊つりコミック既刊5巻連載中
26MISS CASTガチ勢&マニアックルアー飯山カズオビーグリーまんがフリーク全6巻完結
27浜咲さんなら引いている日常・癒やし川釣り(都市河川)瀬戸内ワタリ水谷ふみ小学館ビッグコミックスペリオールビッグコミックス全1巻完結
28舟に棲む日常・癒やし川釣り(ヘラブナ)つげ忠男ワイズ出版COMIC釣りつり全4巻完結
29釣り人生活日常・癒やし海釣りさとう輝日本文芸社ゴラクエッグ全2巻完結

※巻数・連載状況は2026年5月現在の情報です。最新情報は各出版社の公式サイトでご確認ください。

まとめ:あなたにぴったりの釣り漫画を読んでフィールドへ飛び出そう!

今回は、全29作品という大ボリュームで「釣り漫画おすすめ」をカテゴリ別にご紹介しました。

釣り漫画の大きな魅力は、単に魚を釣るスリルだけでなく、大自然の美しさ、道具(ギア)へのこだわり、釣った後の美味しい料理、そして何よりも「一匹の魚と向き合う人間ドラマ」が凝縮されている点にあります。

  • ハラハラする大物との格闘を味わいたいなら… 【王道・名作】や【ガチ勢向け】
  • お腹を空かせながら楽しみたいなら… 【釣り+グルメ】
  • 週末の疲れをのんびり癒やしたいなら… 【ゆるふわ日常】や【日常・癒やし】

あなたの今の気分にぴったりな作品を選んで、ぜひページをめくってみてください。読み終わる頃には、きっと心地よい風の匂いや、波の音が恋しくなり、道具を持って海や川へ出かけたくなるはずです!

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漫画おすすめナビ編集部

電子書籍黎明期から業界に携わる専門家と、毎日最新話を追い続ける現役の漫画オタクたちが結集。
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